先般、予てより、不動産オーナー様から公正証書遺言のご相談業務を承り、無事に完了をすることができました。
多くの資産は不動産であり、分割割合や方法は、非常に重要でかつ、難しい問題であります。資産をもらう側(相続人)からしたら、相続人が数名存在する場合は、財産の多寡によって揉めてしまうケースもあります。
一方、遺す側(被相続人)からしたら、分割については、その資産をどのように築いてきたか、また、その資産を築いてきた過程で、相続人(資産をもらう側)とのかかわりがどうだったのか、などの想いがあるので、当然に差が出てしまうこともあります。
私は、その想いを相談をお受けしたときにどのように汲み取ることができるかによって、後々、揉めないための遺言書を作成するポイントだと考えております。
お話をお伺いする中では、相続人一人一人に対する、思い(主に感情)を伺います。そうすることによって色々な人間模様といますか、誰に一番この想いを託したいのかも理解できるようになります。
そのような事を考えながら、ご相談をお受けしてから、公証役場で完了するまで半年ほどかかってしまいましたが、公証役場で公証人が遺言書を口述して、すべてを確認した後は、非常に良い遺言書ができてほっとしたと大変喜んでいらっしゃいました。
このご相談者の笑顔を見た時に何にも代えがたいものを私も得ることができました。