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【実務家が教える】物件概要書の「外側」にある真実。プロが必ず調査する4つのチェックポイント

前回の記事で、「新築よりも中古、そしてコスト意識が大事だ」というお話をしました。
「よし、中古物件を探してみよう!」とサイトを開いたあなた。しかし、そこでまた壁に
ぶつかってしまうかもしれません。
例えば・・・
・「同じエリアなのに、なぜこれほど利回りが違うのか?」
・写真では綺麗に見えるけれど、信じていいのか?」

実は、物件の本当の価値は、サイトに載っている「綺麗な写真」や「表面利回り」には書か
れていません。今回は、私が実務で行っている「失敗しないための調査術」を公開します。

  1. 入居者の「生活の質」をGoogleマップと足で稼ぐ

不動産投資の成功の一つに「入居者が長く住んでくれること」にかかっています。
ワンルームの入居者は、忙しい現役世代。彼らの視点で物件を見ることが不可欠です。

  • Googleマップでの予習: 駅から物件までの道は平坦か? 夜道は暗くないか?
    コンビニ、スーパー、病院が生活圏内にあるか?
  • 現地での「聞き込み」: 私が必ずチェックするのは建物の「表情」です。
    • 集合ポストはチラシで溢れていないか?(入居率や管理の質が出ます)
    • 掲示板に「騒音」「ゴミ出し」の警告文が何枚も貼られていないか?(住民トラブルの予兆です)
    • 共用部は清掃が行き届いているか?

これらはネットの情報だけでは絶対に分からない、空室リスクを見抜くための「現場実務」です。

  1. 魔法の書類「重要事項調査報告書」を取り寄せる

「見た目が綺麗だから大丈夫」と判断するのは素人です。 建物の健康状態を知るために、
プロは必ず不動産会社を通じて「重要事項調査報告書」を取り寄せます。
ここには、パンフレットには載っていない「管理組合のサイフ事情」が全て記載されています。

  1. 「修繕履歴」と「積立金残高」の矛盾を見逃さない

報告書の中で、私が最も厳しくチェックするのが「修繕履歴と積立金のバランス」です。

  • 良い物件: 定期的に大規模修繕(外壁塗装や屋上防水など)を行っており、かつ次の修繕に向けた積立金もしっかり貯まっている。
  • 危険な物件: 築20〜30年経つのに大規模修繕の履歴がない。それなのに積立金残高が少ない。

大規模修繕を行っていない物件は、将来的に建物がボロボロになるか、あるいはあなたに
「一時金」という形で多額の請求が来るリスクがあります。建物の維持管理の履歴を見ることこそが、
最大の資産防衛です。

  1. 入居者の「中身」を契約書で解剖する

建物のハード面が合格でも、最後に必ずチェックすべきは「入居者の契約状況」というソフト面です。
現在入居中(オーナーチェンジ)の物件であれば、必ず賃貸借契約書のコピーを取り寄せましょう。

プロが契約書で見るのは、単なる家賃の額だけではありません。

  • 入居者の属性と連帯保証人: どのような仕事をしていて、誰が保証しているか。
  • 賃貸保証会社への加入有無: これが今の時代、非常に重要です。保証会社と契約していれば、
    万が一の滞納時も家賃が補填されますが、未加入の場合はあなたが直接リスクを背負うことになります。

「入居中だから安心」と契約状況の確認を怠ると、購入した翌月から家賃滞納が始まったり、解決困難な
入居者トラブルをそのまま引き継いでしまったりする
という悪夢が現実になります。

数字の裏にある「実務」を学べば、投資は怖くない
重要事項調査報告書」の読み方一つ取っても、どこをどう見るかで投資判断は180度変わります。
物件の利回りだけを見て一喜一憂するのは卒業しましょう。「数字の根拠」を実務的な書類から読み
解けるようになれば、あなたはもう目利きのできる不動産のプロ投資家です。