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不動産は、本来、収益を生むことが所有価値になります。所有期間中のインカムゲイン、売却時のキャピタルゲインが収益および不動産価値になります。所有することによってマイナスキャッシュフローが継続し、売却時もマイナスが出るような不動産では、所有価値が低い不動産という事になります。

例えば、あるアパートオーナーの所有するアパートが、築後40年以上経過した物件で入居者も長年に亘、入居しているので月額賃料も低い場合、入居中のキャッシュフローと売却時の価格が低廉な可能性があります。

例えば1Kタイプのアパートがあって周辺の相場では、6万円で賃貸しているのにそのアパートでは、4万円の家賃しか取れていないとすると2万円の月額の差があります。年間で換算すると24万円の差があります。売却をするときは、収益物件として売却をするので、その周辺の利回りが10%だったとすると240万円の損が出ることになります。この比較は、単純に賃料の差額をベースとして考えているので、様々な議論はありますが、賃料の差は売却時の価格に影響を及ぼします。

この差額が大きければ大きいほど、売却時の価格差も大きくなります。場合によっては、現入居者に立ち退き費用を払ってでも立ち退いてもらったほうが経済合理性の面から考えても良い場合があります。

現入居者に立ち退いてもらうことで、オーナーは自由に活用ができることがメリットになるので、立ち退きにかかる費用、建て替え費用を投資額と考えて建て替えにするのか、単純に売却にしたほうが良いのかは、慎重に検討が必要になります。