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皆さまはセーティーネット住宅という制度をご存知でしょうか?この制度は住宅確保要配慮者の

入居を拒まない賃貸住宅の事です。また難しい言葉が出ましたが住宅確保要配慮者とは、賃貸住宅に

入居をしようとしたときに入居に関し配慮が必要な方々の事です。つまり具体的に言うと低所得者、

被災者、高齢者、障害者、子供を養育している者など住宅の確保に配慮を要する者を指しています。

東京都ではこの制度に該当する住宅を東京ささエール住宅という愛称を付けています。

東京ささエール住宅の主な取り組みは

①住宅確保要配慮者向けの賃貸住宅の登録制度、

②登録住宅の改修や入居者への経済的支援、

③住宅確保要配慮者のマッチング・入居支援からなっています。

では各取り組みを簡単にまとめて見ました。

①住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度

賃貸人が住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として都道府県などに登録できる。

登録基準として耐震性、面積等の要件があります。国土交通省の住宅セーフティーネット

登録住宅のホームページへ掲載されます。

登録に際して住宅確保要配慮者専用住宅または登録住宅ののどちらかが選択できます。

②登録住宅の改修や入居者への経済的支援

◆国と地方公共団体による改修費への補助・・補助対象工事としてバリアフリー工事、耐震工事、

用途変更工事などが対象になります。補助率は補助金の場合は国1/3、交付金の場合は国1/3、

地方1/3になります。

◆国と地方公共団体による家賃・家賃債務保証料の低廉化の補助

補助対象:①家賃低廉化に要する費用 ②入居時の家賃債務保証料

補助率:国1/2+地方1/2

入居要件:一定要件あり

◆住宅支援機構による改修費への融資等

③住宅確保要配慮者のマッチング・入居支援

◆都道府県による居住支援法人の指定

◆居住支援法人や居住支援協議会による居住支援活動の充実

◆生活保護受給者の住宅扶助費等の代理納付の推進

◆適正に家賃債務保証を行う事業者の登録制度

◆居住支援活動に対する補助

住宅セーフティーネットと居住支援協議会の役割について

住宅確保要配慮者に対しては賃貸住宅を貸す側、つまり賃貸住宅オーナは色々な不安が残ると思います。

例えば、家賃の滞納、近隣とのトラブル、病気、孤独死など様々です。

この様な不安を抱えた状態では住宅セーフティーネットの取り組みも前向きには考えられないと思います。

このような不安を少しでも解消するために各自治体において居住支援法人を指定し住宅確保要配慮者に

対し様々な情報やサービスを紹介しています。

家賃滞納に備え家賃債務保証会社のご紹介、賃貸契約に際し緊急連絡先の方がいない場合、緊急連絡先代行

サービスのご紹介、自宅内で体調不良や緊急事態が起こった際などに警備会社が24時間体制で緊急対応する

見守りサービスのご紹介や緊急以外でも保健師、看護師、ケアマネージャー等の資格を有するスタッフに

生活健康面の相談をすることができます。

居住支援法人の役割はこの制度を円滑に進めるためには重要な役割を担っています。この居住支援法人は現在、

東京都で34法人が指定を受けています。

弊社も昨年7月ですが33社目として法人指定を受けました。

住宅確保要配慮者に対しては確かに様々なリスクはありますが、入居者をケアすることによりかなりリスクは

低減されるものと思います。高齢者であれば見守りサービスを活用することで孤独死の状態で数日、あるいは

数週間放置という状況は回避することができます。リスクを少しでも回避できれば空家、空き室の活用という事も

可能です。住宅確保要配慮者に貸出す場合、最低限生活できる設備が整っていれば貸出すことが可能です。

そうすることで過剰な設備投資も不要なため円滑な賃貸経営が可能になってきます。もう少しこの制度について

認知されるまでには少し時間が掛かりそうですね。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/04/10/01.html